2012年6月27日水曜日

セピア色のなかのフランス風景

通っている古道具屋があります。

そこに一歩足を踏み入れると、ヨーロッパのものはもちろん日本のものや アフリカのものなど、きらびやかではなく日常に使われていたような、なんてことのないふつうのものたちが並んでいます。
その中でいつも楽しみにしているのが、古本です。
アートや写真にとりわけ詳しくはないわたしですが、いつも本を見た直感ですきというのが分かります。そのすきの中に、昔のフランスが垣間見える本があります。
左『ポンヌフの橋のあたりで釣りをする人たち』
右『セーヌ川沿いの露店を見る紳士』
見ていると、PARIS・NORMANDIE・BURGUNDなどその地方ごとに写真が綴られており、行ったことのない所なのに、何故かその写真からその土地の空気感や匂いを感じ取ることができるようでした。その本は1800年代に撮られたものらしく、とてもきれいとは言い難いボロボロな装丁となり、紙もセピア色に風化しています。でも、その中に写し出されている風景や人々にとても魅力を感じました。
『ノルマンディー地方のフィッシャーマンのおじさん』
格好が可愛いいです。
その古本とわたしとの出逢い。

それは、必然とも言えるような懐かしい感覚を感じた不思議な経験となっています。

今、この場所で働いているわたしがこの本に出逢えたことに感謝します。
quatre saisons nagoya:Ono