我が家も10年間で子供が生まれ、2回の引っ越しもあり、 壊れても買い足せる食器や小スペースでも収納性が高い家具など、 暮らし方の変化に伴ってキャトルのモノを使う回数は少なくなりま した。
部屋中からキャトルのモノを思いつくままに探し、 リビングに集めてコラム用の写真を撮影し、 元の場所に戻そうとしたときに不思議な感じがしました。
食器棚に並べられているワイングラス、本棚の上のバスケット、 シンクの隅に置かれているキッチンクロス…。
いつもそこにある場所から無くなっているのを見て居心地の悪さを 感じたのです。
パリ創業当時のキャトル・ セゾンのカタログにこんなメッセージが残っていました。
「最初のお客様との出会いから長い年月が過ぎました。
その間に暮らしも変わり、キャトル・セゾンの商品は場所を変え、 用途も変わっていきました。でも、私達はそれを悲しんでいません。むしろ、 喜んでいます。」
暮らし方が変化して使う回数が減って、 暮らしの主役とはいえない存在になっても、 お客様の暮らしのシーンには無くてはならないモノとして残ってい って欲しい…。
このメッセージにはそんな思いがこもっています。
居心地の悪さを感じたのは、
これからもこの暮らしのシーンを大切にしていきたいと思います。
quatre saisons : yasuhiro itatani
キャトル・セゾン 板谷康弘