キャトルセゾンに入社当初、私には特別に器というものへのこだわりはありませんでした。 そんな私ですが、店頭で様々な器に触れるにつれて、だんだんと気に入ったものを集めたいと思うようになりました。 最初はキャトルセゾンの定番、「オールドメニュー」の収集から。 自宅に帰ってテーブルに並べてみた時、「器によってこんなに食事のイメージが変わるんだ!」と感動したことを今でも覚えています。 今となっては無くなってしまい、「あの時買っておけばよかった」と後悔するシリーズも多々あります。 そして今、このコラムを書くにあたって思い返してみると、自分の中でのこだわりや好きなテイストが時と共に少しずつ変化してきていることに気づかされます。 旅先やふと立ち寄ったお店で出会う素敵な器たち。 作家さんの手で丁寧に作られた器も、無名の器もひとつの「作品」。 そんな数ある作品を見て、どんな料理に合うだろう、手持ちのあの器と合わせて使いたいな…などと想像しながら少しずつお気に入りを増やしていくのが、 今の私にとってのささやかな幸せです。
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