「キャトル・セゾンに足を踏み入れたらパリの雰囲気が感じられる」 お客様にいつもそう思ってもらえるようにお店作りを心がけていますが、私はいつも「ある写真」からパリらしさのヒントをもらっています。
遡ること6年前。
フランスに行ったことがない私にとって、キャトル・セゾンの雰囲気はまだ見ぬパリのイメージそのものでした。カフェのメニューのようにチョークで書き込みがある黒板のディスプレイ、天井から吊るされた柳のカゴたち…。いつか本当のパリのお店を見てみたいなあと思いながら働き続けて3年目、そんな私に本物のパリを訪れるチャンスが巡って来ました。
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蚤の市にて。どこからどこまでが売り物なのか分からないけど、
そんな無造作でリラックスした雰囲気が魅力なのかもしれません。 |
有名な観光スポットなども巡りましたが、特に印象に残っているのはお店屋さんの個性的なディスプレイです。
食器屋さんではお皿が山積みになっており、お皿に直接マジックで値段が書いてあってびっくり。だって、日本のキャトル・セゾンでも同じようなディスプレイをしたことがあったのですから。
「フランスでも本当にやっていることなんだ!」と奇妙な親近感を持ちながらカメラのシャッターを切りました。
手芸屋さんでは飴色に変わった柳のカゴに手芸品がこれでもかと盛られていたり、とにかく商品がごろごろと無造作に床にころがっているのですが、不思議とそれが素敵に思われ、お店の陳列にも活かしたい!とたくさん写真を撮りました。このお店で購入した可愛い糸などの手芸用品たちは、今でもディスプレイ用品として活躍してくれています。
そう、「ある写真」とは私がパリで撮影してきた写真のことだったのです!
ここで紹介した場所以外でも本当にたくさんの写真を撮影し、帰りの飛行機では「はやく自分のお店に活かしたい!」という気持ちで一杯だったことを覚えています。
6年前に撮影した写真ですが、画面の中からは変わらないパリらしさが感じられ、今でもディスプレイの参考や、入りたてのスタッフにフランスのお店の雰囲気を伝える資料になっています。
お客様にパリの雰囲気を感じてもらえるように、あの頃の写真を眺めては日々取り組んでいます。
quatre saisons machida :Fujii